CANPAN CSRプラスでは、「就職ウォーカー」さんとのタイアップ事業として、
「CSRに響くことができる人材は会社の『人財』となり得る」
という趣旨の下、CSRを軸とした就職セミナー等を開催している。
その一環として開催されたのが「Valuable Company 就職イベント」である。
こちらは「ジェイ・ブロード」さんが運営をされている。
このイベントは他の就職イベントと違い、「企業のCSRとは何か?」を学ぶコーナーと企業説明のブースとが併存する形で展開されている。
この企業のCSRを学ぶコーナーがとても好評で、7月4日に行われた「CSRインターンシップ」では、参加した大学生へのアンケートで99.3%の学生が「就活にはCSRという視点が必要だ」と答え、98.6%が「また参加したい」と答えてくれていた。
CANPAN CSRプラスでは、「企業が優秀な学生を入社させたい」という思いと、学生の「CSR的に優れている企業に入って力を発揮したい」という思いがつながることが大切だと考えている。
そこで、このようなシンボリックなイベントにコンテンツ提供をしているのであるが、それが非常に有益であることはこの二回のイベントでかなり確信を得た。
まず、このようなイベントに響いて参加する学生のクオリティが間違いなく高い。
質問してくる内容も普通の企業の人事担当者では答えに詰まるような企業のCSRにおける本質的で高度な質問である。
企業が社会ときちんと向き合っていることを入社条件に考えられる学生を獲得することは、企業にとって絶対的にプラスである。
したがって、減っていく人事部門の予算の中で、少しでも優秀な学生獲得を狙うのであれば、「CSR」という武器を企業は最大限活用すべきであり、それを一つの指標として学生と向き合うべきだと思う。
ただ、そうは言っても、惜しむらくは、「CSR」が持つ「経営戦略性」というものをまだまだ理解している企業が少ないということだ。
「CSR = 社会貢献ではない。」
それがまだわかってない人事担当者が多すぎる。
CSRは、CSRの部門がコストとしてやっているものではない。それを理解するべきである。
(おそらく経営者はそこはわかっているだろう。それすらわかっていない経営者がいる会社はかなり出遅れていると言わざるを得ない。)
また、学生側は、CSRに響ける学生と「CSR???」という状態の学生との格差が開きすぎているという懸念がある。それは企業から見れば、一つのフィルタリングに使えるので、ある意味ラッキーだが、少ない優秀な学生を多くの企業で奪い合うことにもなりかねず、リスクである。
いずれにしても、このような形の就職イベントは、今後大きな価値を生むものになるだろう。
【写真】日本財団もブースを展開。