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980円ジーンズなんて要らない

最近話題の、980円ジーンズとか、680円ジーンズなどというものには賛同できないし、買う気にもなれないダメ

それが良くできていればいるほど買いたくない。

なぜなら、作っている人の気持ちをこれほど考えない価格設定もないからだ。
どう考えても、まともな工程を経て作られているジーンズが、その値段で提供できるはずがない。

昔、陶芸家の友人と中国に旅行した時、有名な景徳鎮で焼きものがあまりに安く売られているのを見て、「こんな安く売られたら、作った人がかわいそうだなぁ。」と彼が言っていたのを思い出す。

売る側にきちんとした物を売る義務があるように、買う側にも作り手への敬意というものが必要で、それは対価という形で表現するのが一番シンプルでいい。

そういう意味で、物を作るという大変な行為、またはそれを作った人に対する礼儀として、この価格は逆に納得がいかないのだ。
不当に安い商品は、それら作り手をバカにしているように思えてならない。

「安い給料で、飲まず食わずでも、いいジーンズを安く提供したいんだ私達は!」というすごい心ある人が作っているのかもしれないが、それでも何かがおかしい。

たとえ作り手がそんなスペシャルマインドを持っていたとして、そのジーンズを流通に乗せて店頭に並ぶまで、どれだけのコストがかかっているだろう?

そこに持続可能な未来社会があるとは思えないのだが・・・

いい物が安く手に入る、それはとてもありがたいことだし、各メーカーや流通業、小売店がそれを可能にしていこうとする努力も本当に尊敬に値するものだ。

そんな社会での出来事だけに、本当にデフレスパイラルの怖さを感じる