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山崎拓氏、北朝鮮訪問に思う

幕末の鬼才「勝海舟」は、幕府の命令を受け咸臨丸に乗り米国を視察、帰国後、老中安藤信正に「貴殿がアメリカで見てきた日本との違いは何だ?」と聞かれ、「大した違いはなかったが、アメリカではそれなりの地位の人はそれ相応の才覚を持っていました。」と幕府組織に強烈な皮肉を言い、お叱りを受けたと後に語っている。

その幕府がその後どうなったかはご存知のとおりである。

その子孫たる100年後の私たちはどうか?

今回の山崎拓氏の意味不明な北朝鮮訪問について、議論百出したが、これほど情けないこともない。

与党に与しながら、国策を踏みにじるような独断専行、国益よりも自己主張を優先する身勝手な行動、戦略性のかけらも無い軽挙妄動、山崎氏が政治家としての資質に欠けることは今さら言葉をつむぐのも面倒になる。

さらに、この訪問についてもおそらく税金は使われているだろう(私費だとしても彼は公務員として税金から給与をもらっている。)、やりきれない思いだ。

しかし、問題はこのような政治家が過去に何度も政治家の資質と問われながらも、相変わらず政治家として存在できている事実であり、それを実現させている国民の資質である。

絶対神が専制君主となり善政を布いた場合、そこに住む人間は幸せであろう。
何か問題が起こったら「神さま~」と、権利を自己主張して泣きつけば「よしよし」ということになって丸く収まるのだから、こんな楽なことはない。
しかし、代わりに人間としての尊厳は捨て去らねばならない。

民主主義が、今の日本は相当に末期的症状ではあるものの、それでも専制君主制よりマシだと思うのは、最終責任は市民が負っているという点にある。

今年は重要な選挙が予定されている。
そろそろ日本国民も自分の村が・・・だけでなく、政治に対して国民として責任を持つ大人になるべきではないか?なれるはずではないか?と思う。

そして、選挙に行くという責任を果たさない人は、「政治を批判する権利も無い」ことをあらためて銘記すべきだ。(テレビでもっともらしいことを言うコメンテーターの人達の投票率を知りたいと思うのは私だけでしょうか?)