日本財団では毎年、インターン生を受け入れている。
その中で今年度から始まったCANPANプロジェクトの学生ユニット「日本財団 Students Initiative Unit」には、相当に優秀な学生が集まってくれた。(そもそも日本財団のような組織にインターンをしたいと思う学生の資質は、マインドも含め高いという実感がある。)
今後、彼らの活動をアーカイブ化して、ソーシャルな領域に関わろうとする学生の資質の素晴らしさを社会に魅せて行こうと思っている。
そんな中、その学生の一人、西村くんからソーシャルエリートについてコメントをもらった。
それによれば、すでにソーシャルエリート、という言葉は社会学の中にありますよ、とのこと。
http://en.wikipedia.org/wiki/Social_elite
たしかに「上流階級の一員」という意味らしい。
何をもって上流階級とするのか。
従来までの市場原理主義的に言えば、競争に勝った人、それによって多額の富を得た人、または特定の権力を持つ人、がその一員と見なされるであろう。
しかし、ここのところの社会的背景からするに、これのみを上流階級とするのはどうも無理がありそうだ。
必ずしも「上流=幸福」ではないという観点を入れれば、それは正しいと思うが、一般的にはそれは理解されにくそうでもある。
と、なると、「ソーシャルエリート」という言葉、すなわち、わざわざ「エリート」の前に「ソーシャル」を付けるのであれば、もっとふさわしい意味を付加するほうが、きっと社会的にも意義があるだろう。
今までの価値観としての「資本的上流階級」を「Capital Elite(キャピタルエリート)」とするなら、資本主義は否定しないが、必ずしも資本主義に絶対的価値基準を持たない、むしろ人々からのリスペクトによって定義づけられる新エリート層を「Social Elite(ソーシャルエリート)」とするのはちょっと気持ち的にすっきりする。
「Capital Elite(キャピタルエリート)」でググッてみたら、なんだかよくわからないチアリーディングのようなサイトを発見・・・まあ、これはこれでいいか・・・
いずれにしても、「ソーシャルエリート」という言葉がベストかどうかは別として、特定の言葉でもって、社会的に素晴らしいことをしている方々を指す言葉を広めていくということは、ぜひやっていきたいと思うのである。
西村くん、サンキューでした!