日本財団の国際グループで支援している、テレビ会議システムを使った聾の方を対象とした講義を見学させてもらいました。
日本財団の会議室にあるインターネットテレビ会議システムを使ってアメリカのギャローデッド大学とをつなぎ、アメリカから先生が手話で講義をしてくれるというものです。
今年度内は5回のシリーズで開催を予定、今回は2回目です。
地理的には10,000km(もっとかな?)以上離れた場所からの手話による講義、話には聞いていましたが、これは面白い。
ISDN二回線を使った128Kの通信で送られてくる映像はかなりクリアで、マッハで手を動かさなければ指の動きもわかります。
受講されている皆さんも熱心に見入り、時折、手話でコメントを入れるなど熱い講義になっていました。
グラハム・ベルが電話を開発した時が最初の遠隔地とのリアルタイムコミュニケーション革命とすれば、テレビ電話はそれに次ぐなぁ・・・と思ってしまうくらい映像が訴える効果に見入りました。(手話は全くわかりませぬが・・・)
電話は聾の方には非情な一方、テレビ電話はやさしい。情報技術の発達がいつの間にかバリアフリーを実現した良い例だと思います。
しかし、同じ情報技術の発達がもたらした便利で情報にあふれたウェブの世界はどうか???
視覚に障害のある方に対してホントにやさしくない!
これはなんとかしなくちゃいけない。
ということでCanpanは試行錯誤ながら、ウェブアクセシビリティに真剣に取り組んでいます。
ウェブアクセシビリティでは後進国の日本も、昨年6月にウェブアクセシビリティに関するガイドラインとしてJIS規格がようやくできました。
もちろんこれで「バンザーイ!お疲れさまでしたー」ということにはならず、このJIS規格もこれでようやくスタートライン、規格内容の改善からが本番というとこですね。
Canpanを一つの実験場として改善を加え、ウェブアクセシビリティとはこうあって欲しい、という姿をユーザの皆さんと作っていけたらなぁと思っています。
そしたらJIS規格に対して提言すらしていくことができるはず、というかしなくちゃいかん。Canpanに集う皆さんの力をお借りすれば実現可能なことなので、ぜひフォーラム上でその議論ができたらいいなぁと思ってます。
Canpanの中で、健常者の方からみると画面内の文言や画面遷移などで少し不便に感じられるシーンがあるかもしれません。
それはアクセシビリティ対応の結果、そういう仕様になっている可能性があります。
と、もっともらしいことを言いつつ、実は単にイケてない仕様によるものかもしれません・・・(それってどうなのょ)