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サッポロHDが取り組む被災地支援とCSR

東日本大震災における企業による被災者支援活動の特徴の一つとして、支援方法の多様性を挙げることができます。

今回は、この多様性の一つの事例として、東京の恵比寿に本社を持つサッポロホールディングス株式会社(以下、サッポロ)が行っている被災地支援活動について見てみたいと思います。

サッポロでは、2009年より、本社のある恵比寿の地域の方々への感謝を込めて恵比寿ガーデンプレイスという場所で「恵比寿麦酒(ビール)祭」というイベントを秋に開催しています。このような取り組みをCSR的視点で見ると地域コミュニティとの共生のために企業が行うアクションの一つとしてメジャーなものです。

■恵比寿麦酒祭り2012■
http://www.sapporobeer.jp/news_release/0000020410/

サッポロではこのイベントでのビール売り上げの全額約2700万円をNPOカタリバという団体が被災地で行っている「コラボ・スクール」という事業に寄付をしています。(実際にはここでの売り上げに加え関連会社などからの寄付も含んだ額を寄付。)

■コラボ・スクール■
http://www.collabo-school.net/

この事業は、被災したことにより教育の機会を奪われた子ども達に学びの場を提供することを目的として、放課後の学校を活用して塾形式で行われる事業です。

ここで教鞭をとる教師は塾が流されるなどすることで職を失った講師を雇用し、さらに年齢の近い大学生なども一部ボランティアで教えるなどしながら運営されています。

これにより、震災で遅れた子ども達の学習時間を取り戻すことができるだけでなく、被災された講師の方々の雇用を再生することもできるという非常によく設計された被災者支援事業となっています。

コーポレートコミュニケーション部 広報室の大森克弘氏が「本社のある恵比寿の地域の方々と一緒に被災地を支援したい。」と語られるように、本社のある地域の方々への感謝を込めて実施するイベントでの売り上げを被災地支援の寄付に充当するというのは、地域と一緒になって被災地支援活動を実施するということです。

その連鎖が社会との共感を生める取り組みとして素晴らしいだけではなく、会社のイメージアップにもなるもので見習うべき点が多々ある取り組みと言えます。