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ダ・ヴィンチに思う

先週まで、森アーツギャラリーというところで「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」なるものをやっていて、かなりの好評を博したようです。

この「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」の目玉、「レスター手稿」は今回の出品物の中で唯一の個人所有物、その持ち主はあのマイクロソフト会長ビル・ゲイツ氏です。さすがという感じ・・・

まあ、それはいいんですが、レオナルド・ダ・ヴィンチについてふと思ったことを・・・

一つは「ダヴィンチってとんでもないオタクだな」っていうことで、自分の場合、オタクは褒め言葉で使うことが多いんですけど、ダヴィンチはマジでどーしようもないオタクですね
そもそもオタクでなかったら、研究とか芸術とかスポーツもそうだけど、偉大な仕事はできないですよね

もう一つは、世の評判として、包括的な意味で、彼以前はもとより彼の後にも彼のような天才は出ていないということを言う人が多いわけですが、それは少し違うんじゃないかと思うんです

彼は多方面に類稀なる痕跡を残しましたけど、実は歴史上には同じようにすごい人はたくさんいたんじゃないかなと

つまり、ヤンキースの松井が格闘技やってたらK-1ヘビー級初の日本人チャンピオンになれたんじゃないかって思うのと同じで、たまたまダヴィンチは作品が残るジャンルとか、研究成果がすごい形で残るジャンルに興味を持って、しかも多分野での功績が可能な時代に生まれちゃったから同じ天才の中でも特に偉大と思われているんじゃないかと・・・その点では、ダ・ヴィンチは恵まれていたようにも思います

今の医学研究なんて人体の表面的なとこは研究され尽くされちゃって、あとはもう時間がかかるゲノム解析みたいにDNAレベルとかのものすごい微細で深いとこしか残ってなくて、これだけで一生終わっちゃいまっせっていう世界ですけど、ダヴィンチの頃は死体を解剖して細かくデッサンしたら後世に残っちゃうという・・・

まあ、このデッサン技術がまたスゴいんですけど、それは置いといて、時間がかかるという意味で多方面に深い業績を残そうとするなら、ことごとくの分野が深く専門的になっている中でそれを行わなければならない我々現代人のほうが大変なわけで、それこそ時間がいくらあっても足りないし、新しい発見をすること自体が困難な話で・・・

だから、今の時代、ダ・ヴィンチなんて出るわけないですね
次にダ・ヴィンチが出てくるとしたら、人間の寿命が300歳くらいになった時じゃないでしょうか

で、じゃあ、今の時代の我々がダ・ヴィンチの偉大さに学ぶべきはどの点かというと、「多分野に深い興味を持った」という部分と思います
これはすごいことです
彼が天才だったのはまさにこの点であって、デッサンの才能とかだって、それに比べたらたいしたことないと思うわけです

このブログも彼を見習って、公益のネタに関わらず、色々なことに興味を持って、様々な情報をお届けしていきたいと思います

それにしても、こんな天才ダ・ヴィンチですら、当時は王様に兵器のアイディアを売りつけて生活費やら研究費やらを捻出せざるを得なかったというのはなにやら悲しいですよね・・・