「スーパー広報術」というサイトのメルマガで「CSR広報の時代」という連載をさせていただいています。
その内容を一部リメイクしてこちらに掲載いたします。
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■熱い関心■
去る2007年11月09日(金)に「CANPAN第1回CSRプラス大賞」の授賞式が開催されました。詳細は下記のURLをご参照いただければと思いますが、各受賞企業の皆さまの事例紹介はとても迫力のあるものでした。
■「CANPAN第1回CSRプラス大賞」授賞式開催結果■
http://blog.canpan.info/csr2007/archive/40
授賞式を見るために参加された皆さまにいただいたアンケート結果でも、かなりご満足をいただけたようで、主催者としては胸を撫でおろしました。(とはいえ、来年に向けてさらに向上を図ります!)
そんな中、個人的には、株式会社アレフ(びっくりドンキーでおなじみ)の取り組みに注目しました。アレフは、北海道のNPOセンターから推薦を受けた地元企業推薦枠からのノミネート企業ですが、その取り組みは大企業に負けない素晴らしいものです。
■株式会社アレフ■
http://blog.canpan.info/csr2007/archive/20
心無い企業の不祥事の続出によって食の安全に関する市民の目が益々厳しさを増していく中、アレフのような取り組みを行っている企業が存在することを第三者が評価することの意義は、さらに重要性を増しています。
このアレフの様々な取り組み方で、特に素晴らしいのは、自社だけでCSRを完結させず、地域を幅広く巻き込んでいることです。例えば、取り組みの一つとして、家庭から出る廃油の回収ステーションとしての機能を店舗に持たせるということをされています。
この活動により、廃油を持ってきてくれる地域住民の方が増えているとのことですが、廃油だけを持ってきて、そのまま帰るお客さんだけでは当然ありません。「ついでに食事をしていこう」ということになる場合もあるでしょうし、その際に割引券をもらえるので、後日この割引券を使うためにお店に再度来店される方も いらっしゃいます。
これらは、CSR活動を通じて売上も一緒に上げてしまうという一手法ですが、 とても上手だと思います。そして、行政が張り出しているゴミ回収の案内には廃油は「びっくりドンキーで回収します。」と記載があります。
このような間接的周知により、単純なお店の周知だけでなく、社会的信用も向上しています。これもまた上手なCSR広報です。
そして、さらに上手なのは環境教育という点で小学校を巻き込んでいる点です。びっくりドンキーはハンバーグ屋さんなので、小学生にとっての人気メニューです。彼らを対象にした巻き込みは当然のことながら集客にも貢献します。
子どもたちから「びっくりドンキーに食べに行きたい」と言われ、「まあ、廃油も溜まってるし、割引券もあるから行くかー」というリピーター確保の循環ができあがっています。これがアレフの本社がある北海道で実現しているのはなぜでしょうか?
■地域を巻き込むCSR広報
大手の食品関係会社も食育ということで、社員が学校に授業を教えに行ったり、 学校での野菜栽培を支援したりという活動をされています。
これはもちろんCSR、この場合のCSRは「社会貢献分野」を指しますので、社会貢献活動と表記します、の一環として素晴らしい活動であり、通常はこれらを企業紹介のパンフレットなどに記載し、自社のCSRとしてアピールされています。
大手企業の場合、対象が全国区なのでこのような方法にならざるを得ませんが、こういった現場型の社会貢献活動の展開は、アレフの例を見てもわかるとおり、むしろ地元密着型企業にとってメリットが大きいのです。
びっくりドンキーは、全国でFCを含め289店舗あります。しかし、先ほどの活動を可能にしているのは、お膝元の北海道だけです。(今後、全国的な規模で拡げていきたいという気持ちをお持ちとのことでした。)
「社会貢献活動」と言っても、その実現と効果測定はなかなか難しく、利益を追求する中でのこれらの事業費をどのように株主に納得してもらうかは非常に悩ましいものです。
その解決手法の一つとしてCSR広報が重要な役割を果たすわけですが、その場合、「納得してもらえるような形で株主に報告する」ということをしなければなりません。
地元密着型の企業が、地元で社会貢献活動をする場合、その実現のための細かいケアが可能である割には経費も安くすむことから実施力が高く、効果測定も細かくでき、さらに常にリアルに感じ取ることができますので、報告にもリアリティが加わります。これが、読む人への納得感につながります。
そして、ここがポイントですが、株主に納得感の高い社会貢献活動とその広報は、自然と第三者からの評価も高いものになり、結果として「第三者が自社のCSRを評価してくれる」というCSR広報として最も効果の高い結果を呼ぶことができます。
このような形で、地元に応援される企業になっていくことは、それほど難しいことではありません。今やCSRのイメージ広告は巷に氾濫し、それを見る視聴者もうがった眼で見ている現状を考えれば、そんなものを何本も打つよりもよほど費用対効果は高いのです。
そして、応援される企業になるということは、そこで働く社員にとって働くための大きなモチベーションにつながり、会社が元気になっていくという二次的効果があり、中長期的な視点から見れば、これが最も企業にとって大きなメリットかもしれません。
■ここがポイント■
1.地域を幅広く巻き込むCSR活動でCSR広報力を上げる!
2.地元に応援される企業を目指すなら地元密着型のCSR展開を!
3.地元密着型CSRで会社も元気になる!
■こちらもぜひご覧ください—————————————
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http://s-pr.com/mmag/index.php
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