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乙女ゲームの発展と少子化の意外な関係性【sinKA社員コラム】

「少子化進みますこれ、確実に」

年下であるZ世代の友人から、ある日そんなメッセージと共に、1枚の画像が送られてきた。
それは、乙女ゲームのプレイ画面のスクリーンショットだった。

乙女ゲームとは、プレイヤーが女性主人公となり、攻略対象である男性キャラクターと恋に落ちるというゲームの総称である。

その始まりは、1994年に日本で発売された「アンジェリーク」だそうだ。2023年、乙女ゲームの世界総収益のうち70%は日本からであった。その友人が送ってくれた「恋と深空(2024年1月配信開始)」という乙女ゲームは特に急成長していて、2024年1月〜7月(半年間)の日本における収益は約2,100万ドル(約32億円/1ドル=151円で計算)であった。例えば、2025年度の大豆ミートの市場規模予測は約40億円規模と言われており、乙女ゲームも界隈でジワジワと浸透してきているとみていいだろう。

◾️【公式】完全新作恋愛シュミレーションゲーム「恋と深空」ティザームービー
https://youtu.be/J1VENdgOvJI?feature=shared

私は、何よりもそのゲームのクオリティの高さに驚いた。現実世界での人間関係はもういらないじゃないか!と思ってしまうほどに自分(もはや主人公と自分を重ねて錯覚している笑)に寄り添ってくれる男性キャラクターがいて、その仕草や言葉がオンナゴコロを掴むのに秀逸すぎるのである。もはや友人は日々の仕事の疲れや気分の落ち込みをカレ(男性キャラクター)に癒してもらっているそうで、完全に心の支えとなっているようだった。

ちなみに乙女ゲームは「オトゲー」と略されるそうで、別の友人(大学生!)に「オトゲーって知ってる…?」と恐る恐る聞いてみたら、「え、オトゲー知らないんですか!?あれやばいですよ、(現実世界で)生活できなくなるので私やらないようにしてますもん笑」と返ってきた。

乙女ゲームが生み出す心の充足感はもはや単なるエンタメを超えているのではないか。恋愛や結婚に対する価値観にも影響を与え、現実の人間関係も変化していくだろう。

ちなみに、少子化が加速するお隣中国でも、オトゲーは大人気だそうだ。

◾️未婚者が史上最多の中国では、日本発祥の「乙女ゲーム」が爆発的な人気に(クーリエ・ジャポン 2025年2月19日)
https://courrier.jp/news/archives/392211/

知れば知るほど、「少子化進みますこれ、確実に」の友人のメッセージはあながち間違いではなく、むしろそんな気がしてくるのであった…。

もちろん、男性向けゲーム(ギャルゲーと呼ばれるらしい)が少子化と関連している可能性も大いにあるであろう。男性陣の意見も聞いてみたい。

株式会社sinKA 村山